IGCCには、さまざまな特徴があります。
その中から、主な3つについてご紹介します。
二酸化炭素(CO2)排出量の削減
一般的な石炭火力発電では蒸気だけで発電するのに対し、IGCCでは石炭ガスを使った発電も加わるため、同じ発電電力量で比較した際に石炭の使用量を約15%抑えることができます。それによって二酸化炭素(CO2)の排出量も約15%削減することができます。
排出物の有効活用
IGCCの石炭灰はガス化炉内で溶融し、ガラス状のスラグとして排出されるため容積が半減します。
スラグはセメントの原材料や路盤材等として有効利用することができます。
さまざまな品質の石炭の利用
一般的な石炭火力発電は高灰融点炭向き
高灰融点炭(灰が溶けにくい石炭)を使用することで、ボイラーの壁に溶融灰が付着して伝熱障害を起こすことを防ぎます。
IGCCは低灰融点炭が利用可能
低灰融点炭(灰が溶けやすい石炭)を使用することにより、石炭中の灰分はガス化炉から溶融スラグとして排出されます。
利用可能な炭種拡大に伴い、エネルギーセキュリティーが向上します。
一般的な石炭火力発電とIGCCで品質の異なる石炭を利用することで、石炭火力発電全体で利用する石炭の種類が増え、その結果、限りある石炭資源を将来にわたって、より長い期間利用できるようになります。